物理記号したい(physics)
\usepackage{physics}
physicsパッケージを使って、物理学に関係した数式記号を簡単に記述できるようになります。
大学で物理学や数学のレポートを作成する場合、ベクトル、微分記号、ブラケット記号などを多用しますが、標準の数式環境だけで書くのはなかなか大変です。
ヒント
実際にamsmathで定義されている数式記号だけを使って書くのはものすごく大変でした。
学生のときに一番知っておきたかったパッケージです。
注釈
調べてみるとphysicsパッケージは(LaTeX的に)内部のお行儀が悪いようです。 また、2012年に開発が止まっています。
代替パッケージ案もいくつか提案されているようです。 そのあたりはこのQiita記事が詳しいので、参考にしてください。
ベクトルしたい
\vb{a} % ベクトルを太字で表現
\va{a} % 矢印を使って表現
\vu{a} % 単位ベクトル(^)
微分記号したい
\dd
\dd{x}
\dd[2]{x}
\dv{x}
\dv{f}{x}
\pdv{x}
\pdv{f}{x}
\pdv[n]{f}{x} % n階の偏微分
ブラケットしたい(\innerproduct)
\ket{\psi}
\bra{\psi}
\braket{\phi}{\psi}
量子力学のブラ・ケット記法を簡単に書けます。
\braketは内積(\innerproduct)のショートハンドです。
内積・外積したい(\crossproduct)
\vb{a} \vdot \vb{b} % 内積
\vb{a} \cross \vb{b} % 外積
\vdot(内積)と\cross(外積)で、ベクトル演算子を書けます。
\cdotや\timesを毎回書くよりも、意味が伝わりやすくなります。
ベクトル微分演算子したい(\divergence)
\grad{f} % 勾配
\div{\vb{E}} % 発散
\curl{\vb{B}} % 回転
\laplacian{f} % ラプラシアン
電磁気学で頻出のナブラ演算子(\(\nabla\))を使った記号をまとめて用意しています。
期待値したい(\expectationvalue)
\ev{H} % 期待値
\ev{H}{\psi} % 状態を明示した期待値
\vev{H} % 真空期待値
\ev(期待値)や\vev(真空期待値)で、演算子の期待値を簡単に書けます。
場の理論のレポートでよく使う記号です。
絶対値・ノルムしたい(\absolutevalue)
\abs{x} % 絶対値
\norm{\vb{v}} % ノルム
括弧の大きさは中身に応じて自動調整されます。
括弧を自動調整したい(\pqty)
\pqty{x + y} % 丸括弧
\bqty{x + y} % 角括弧
\Bqty{x + y} % 波括弧
中身の大きさに応じて括弧のサイズを自動調整してくれるコマンドです。
注意
physicsパッケージには同じ役割の\qtyコマンドもありますが、
siunitxの\qty(物理量したいを参照)と名前が競合します。
括弧の自動調整には\qtyではなく\pqtyを使うことをオススメします。
交換子したい(\commutator)
\comm{A}{B} % 交換子
\acomm{A}{B} % 反交換子
量子力学の演算子代数でよく使う交換子・反交換子を書けます。
行列要素したい(\matrixelement)
\mel{\phi}{H}{\psi}
\(\langle \phi | H | \psi \rangle\)のような行列要素を、ブラケット記法と同じ感覚で書けます。
行列したい(\matrixquantity)
\mqty(1 & 0 \\ 0 & 1) % 括弧の種類を選べる
\pmqty{1 & 0 \\ 0 & 1} % 丸括弧
\mqtyは括弧の種類を引数で選べる汎用コマンドです。
丸括弧だけでよい場合は\pmqtyを使うと簡潔に書けます。