```{eval-rst} .. index:: pair: LaTeX; hyperlink ``` # ハイパーリンクしたい(`hyperref`) ```latex % プリアンブル \usepackage[オプション]{hyperref} % autorefを日本語化 \renewcommand{\sectionautorefname}{章} \renewcommand{\figureautorefname}{図} % Figure. -> 図 \renewcommand{\tableautorefname}{表} \renewcommand{\equationautorefname}{式} ``` `hyperref`は、相互参照などを自動でハイパーリンクにしてくれるパッケージです。 多くのパッケージに影響を与える可能性があるため、一番最後に読み込むことが推奨されています。 `\href`コマンドで、本文中にハイパーリンクを挿入できます。 `\autoref`コマンドで、本文中の相互参照をサポートできます。 デフォルトは英語で出力されますが、[\renewcommand](./latex-renewcommand.md)で日本語に変更できます。 ## 日本語したい(`pxjahyper`) ```latex \usepackage{hyperref} \usepackage{pxjahyper} % (u)pLaTeXの場合、これも追加推奨 ``` 和文クラスで`hyperref`を使うと、ページから文章がはみ出したり、 目次のしおりが文字化けしたりします。 そのような場合は`pxjahyper`パッケージを使います。 ## オプションを設定したい(`\hypersetup`) ```latex % パッケージオプション \usepackage[オプション]{hyperref} ``` ```latex % hypersetupで追加 \usepackage{hyperref} \hypersetup{オプション} ``` ``hyperref``を設定する方法は3種類あります。 1. パッケージオプションを使う方法 1. ``\hypersetup``コマンドを使う方法 1. ``hyperref.cfg``を使う方法 僕は、設定が読みやすいのと、ソース管理していると変更が分かりやすいので``\hypersetup``コマンドを使う方法を好んで使っています。 ## リンクに色をつけたい ```latex \hypersetup{colorlinks=true} % リンクの文字に色を追加する \hypersetup{allcolors=blue} % すべてのリンクの色を設定する % \hypersetup{linkcolor=red} % 内部リンクの色設定 % \hypersetup{citecolor=green} % 参照文献のリンクの色設定 % \hypersetup{filecolor=cyan} % 参照文献のリンクの色設定 % \hypersetup{urlcolor=magenta} % URLのリンクの色設定 \hypersetup{hidelinks=false} % リンクに色をつけない ``` デフォルトだとリンクは枠(``pdfborder``)で囲まれて表示されます。 リンクの対象ごとに文字色を設定できますが、``allcolors``を使って一括設定するのが楽ちんです。 ## PDFのしおりを作成したい ```latex \hypersetup{bookmarks=true} % デフォルト \hypersetup{bookmarksnumbered=true} % しおりのタイトルに章番号を表示する \hypersetup{bookmarksopen=true} % しおりの第1階層を開いた状態で表示する ``` PDFのしおり(ブックマーク)は自動で生成されるようになっています。 長い文書の場合は、章番号も表示するとよいです。 ## しおりの文字化け対策 ```latex \usepackage{pxjahyper} \pxjahypersetup{キー=値, ...} ``` (u)pLaTeXで``hyperref``を使うとPDFのしおりが文字化けします。 その場合には``pxjahyper``パッケージを読み込んで対応します。 ## ページサイズ対策 ```latex \hypersetup{setpagesize=false} ``` ## PDFのメタ情報を設定したい ```latex \hypersetup{pdftitle=PDFのタイトル} \hypersetup{pdfauthor=PDFの著者} \hypersetup{pdfsubject=PDFのサブジェクト} % \hypersetup{pdfcreator=LaTeX with hyperref} \hypersetup{pdfkeywords="キーワード1,キーワード2,..."} \hypersetup{pdfduplex="Simplex|DuplexFlipShortEdge|DuplexFlipLongEdge"} % 両面印刷の設定 ``` PDFのメタ情報を設定できます。 ``Preview.app``の場合、``[Tools] → [Show inspector]``({kbd}`⌘ + i`)で確認できます。 ひとの目に入る情報ではないので設定しなくても構いません。 設定する文字列は``"..."``で囲む必要はありません。 ## リファレンス - {command}`texdoc hyperref` - {command}`texdoc pxjahyper`